続続・次世代エコカー・本命は?(68)

イーロン・マスクの言う年間50万台のEVを売るためには、この「2170」バッテリーと「ギガファクトリー」は絶対に必要となるものであるから、自慢も当然であろう。

 

 

テスラの新型バッテリーセルは「世界で最もエネルギー密度が高く、最も安価」になるとイーロン・マスクCEOが発言

By  Autoblog Japan Staff RSS feed

201611080600

 

テスラの新型バッテリーは「より安価でより高いエネルギー密度を誇る」とイーロン・マスクCEOが語る

テスラのイーロン・マスクCEOは、アナリスト達とのカンファレンスコールにおいて、米国ネバダ州のリチウムイオン電池工場「ギガファクトリーhttp://jp.autoblog.com/tag/gigafactory/2170」と呼ばれる新型バッテリーセルをパナソニックと共同で生産すると発表し、「世界で最も優れたセルであると同時に、最も安価なセル」になると語ったと『Electrek』が伝えている。この新型バッテリーセルは年末までに生産が開始される見込みだ。

 

カンファレンスコールの中でマスクCEOは、テスラとパナソニックとの提携拡大について語り、その際に新型バッテリーとその可能性について言及した。『Electrek』によると、同CEOはその後、このバッテリーセルが「世界で最も高いエネルギー密度」を誇ることを明らかにしたという。

普通に考えれば、バッテリーを生産するメーカーは「高密度だが高価」か、または「低コストだが密度はそれなり」の間で妥協を強いられるはずである。それを考えるとずいぶんと大胆な主張だが、あのマスクCEOによる発言だと思えば驚きはない。現在、テスラは「18650」と呼ばれるパナソニック製のバッテリーセル(上の写真)を「モデルS」と「モデルX」で採用している。「1865018-650としても知られる)」は、直径18mm、高さ65mmの円筒形だ。新型セルの2170(つまり21-70と取れる)という名前から推測すると、その直径は21mm、高さは70mmになるはずだ。

テスラの現行EVが採用する「18650」バッテリーセルのエネルギー密度は、250Wh/kg(ワット毎キログラム)と推定される。今年初め、テスラはモデルSのバッテリーパックが「1kWhあたり190ドル(約2万円)以下」と公式に発表しており、『Electrek』の見積もりでは、クルマに搭載するバッテリーパックのサイズにもよるが、実際には100ドル(約1300円)から15015,500円)ドルほどだろうとのことだった。今回、マスクCEOは「2170」のコストについての詳しい情報を明らかにしていない。

この新型セルがどのクルマに採用されるのかについてもマスクCEOは言及していないが、来年発売予定の新型「モデル3」に採用されると見てほぼ間違いないだろう。テスラはこれまで既存のモデルに様々なアップデートを施してきたため、モデルSやモデルXがアップグレードを受け、この新型セルを採用する可能性も高い。


By Joel Patel
翻訳:日本映像翻訳アカデミー

 

http://jp.autoblog.com/2016/11/07/tesla-new-battery-best-in-world-cheap-2170-musk/

 

 

なおこのギガファクトリーは名前の通り巨大であるため、工場建設に際しては地球の丸みも考慮する必要があった、とどこかに書かれていたが、それほど巨大なものである。

(2017.6.21のNO.58参照のこと。)

 

ここでは、当然「モデル3」用のバッテリーを作るのであるが、当初は家庭向けや会社向けの蓄電池用のバッテリーとして供給されることになっている。「モデル3」は今年後半から生産されるため、今はまだEV用には供されないだ。

 

 

車生産も視野、テスラとパナの命運握る「世界最大工場」

2017/3/9 6:30
ニュースソース
日本経済新聞 電子版

日経ものづくり

 世界中に存在するあらゆる工場の中で最大となる巨大工場がついに動き出した。

図1 Gigafactoryの外観。一部で生産を開始しており、段階的な生産拡大を目指している

1 Gigafactoryの外観。一部で生産を開始しており、段階的な生産拡大を目指している

 米Tesla Motorsテスラモーターズパナソニックと共同で、ネバダにおいて世界最大のリチウムイオン2次電池工場Gigafactory(ギガファクトリー)」を201714に稼働させた(図1)。2014年に着工し、建設を進めてきた同工場では第1段階の工事がこのほど完了して、リチウムイオン2次電池のセルの生産を開始した(図2)。

 オープニングセレモニーには、Teslaの会長兼最高経営責任者CEO)のElon Muskパナソニック社長の津賀一宏氏が出席。その後、共同会見を開いた(図3)。

図2 リチウムイオン2次電池セルの生産設備。パナソニックが製造した電池セルは直ちにTeslaのバッテリーパックの生産工程に引き渡される

2 リチウムイオン2次電池セルの生産設備。パナソニックが製造した電池セルは直ちにTeslaのバッテリーパックの生産工程に引き渡される


(続く)