カーボンゼロ、クルマの未来はどうなる?(128)

BMW iX5 Hydrogen 

 

 同車の性能だが、駆動システム全体の最高出力が295kW(401hp)と力強いもの。0-100km/h加速が、6秒以下。最高速度が180km/h以上とBMWSUVに相応しい高性能を誇る。約6kgの水素を充てん可能な水素タンクを備えており、航続距離は504km(WLTP)と公表される。上記にあるように水素の充填時間は数分間なので、ロングドライブでも、ストレスフリーでこなすことが出来る。 

 

 開発を進めるプロジェクトマネージャーのハラス氏は、「iX5 ハイドロジェンは、世界で最もパワフルな乗用車用燃料電池システムを搭載している。EVの静かで滑らかな走りだけでなく、BMWらしい走りも実現している」とし、優れた環境車であるだけでなく、BMWファンの心を掴む仕上がりであることもアピールした。 

 


 

 


 

 

(略) 

 

 


 

 


BMW iX5 Hydrogen
         

 

 BMWグループは、2020年代後半FCVの市場投入を計画しており、その実現に向けて、ドイツアメリでの同車を用いた実証実験を行っている。今回、車両に対する顧客要求の高く、国として水素社会実現にも取り組み日本でも実証実験を行うことで、製品開発へフィードバックを高めるのが狙いだ。100台弱が生産されたうち3台が日本に上陸し、日本各地での走行テストに加え、官公庁や行政機関、大学を訪問し、確保方面の専門家の視点から製品に対するフィードバックを貰う計画だ。得られたデータは、全てBMWグループ本社に送られ、製品開発に役立てられるという。 

 

 2020年代後半の市場投入を予定されるBMW初の市販FCVが、「BMW iX5 Hydrogen」なのかは回答が得られなかったが、現行型X5のデビューが2019年だけに、同仕様のまま市販化される可能性が高そうだ。近年、BEVを中心とした電動車ラインアップの拡充に熱心なBMWだが、速い段階でのBEVやFCVへのシフトではなく、ピュアエンジン車やハイブリッド車プラグインハイブリッド車(PHEV)といった出来る限り複数のパワートレインの供給を続けていくとしている。 

 

https://www.goo-net.com/magazine/newmodel/car-technology/199146/ 

(続く)