4.新聞に見る「田母神論文」批判の偏り
2008年11月1日の新聞には、「空自トップ解任、論文で日中戦争肯定」などと
する記事が踊っていた。しかも1面、2面は言うに及ばず、更には社会面などにも
「田母神論文」を批判する内容の記事で埋め尽くされていた。歴史の真実を知る
者にとっては、田母神論文はなんら驚くことに値しない内容であったが、その記
事たるや本筋から外れて、と言うよりも敢えて日本の「近現代史の真実」から逃
避して、田母神空幕長の「論文の提出の仕方」とか、時間がたつに従い「再発防
止」とか「再教育」の話題でお茶を濁すようになっていった。
なぜ論文の内容の真偽に言及してゆかなかったのか。もしも「村山談話」が
正しくて、「田母神論文」が間違っていたのなら、正々堂々とそのことを議論して
国民の前に曝け出すべきではなかったのか。そうしたほうが余程効果的ではな
かったのか。
そのことから意識的に逃避して、としか小生には理解できなかったが、意識的
に逃避して論文の提出の仕方についてのみ議論していたのは、「田母神論文」
が正論であったからであろうと理解するのである。新聞をはじめ全てのマスコミ
がこの最も大切なことから逃避していた。
日経新聞でさえ、真実から逃避していた。以下、その状況を、新聞記事から追っ
てみよう。
まず2008年11月1日の日経新聞朝刊の記事から。
2面に、【空幕長を更迭、懸賞論文に「侵略、ぬれぎぬ」】なる記事を載せ、更に
社会面に【「ひどい内容、あきれた」防衛省に怒りの声 防衛相「立場を考えて」】なる記
事を載せている。
10/31の閣議で田母神俊雄空幕長の更迭を決め、監部付とした。「政府見解と大
きく異なり、不適切だ」
浜田靖一防衛相の記者会見、空幕長の立場では相応しくない。更迭には「淡々
と政府の指示に従う」
と言った内容の記事。これは政府の厄介払い策、なぜきちんと論文の内容を精
査しなかったのか。日本には有能な学者や先生は沢山いる筈なのに。
以下次のように記事を検証してゆきたい。
NO. 日付(nは夕刊)- 記事見出し----- 内容 ---【】内は筆者のコメント
1 '08/11/01- - 空幕長を更迭、懸賞論文に「侵略、ぬれぎぬ」--10/31の閣議で田母
神雄空幕長の更迭を決め、監部付とした。「政府見解と大きく異なり、不適切だ」
【政府の厄介払い。航空自衛隊のトップの意見、なぜきちんと精査しないのか。】
2 '08/11/01- -「ひどい内容、あきれた」「立場を考えて」-- 浜田靖一防衛相の記者会
見、空幕長の立場 では相応しくない。田母神空幕長、更迭には「淡々と政府の指示に従う」
【浜田も人物が小さい。本人の言わんとするところを、汲む必要がある。】
3 '08/11/01n --空幕長の個人的見解 政府、韓国に釈明か --韓国政府に、論文は
個人的見解で、日本政府 の立場に変わりはない、と伝える。
【釈明の必要なし。ほっとけばよい。】
4 '08/11/02 --届け出手続き徹底 防衛省-- 文書での届け出必要。中国は「侵略を
美化」 と批判、韓国「謙虚に過去反省を」
【小手先ではダメ、歴史の見直しが必要。】
5 '08/11/04n --首相、監督責任厳正に-- 麻生首相は浜田防衛相に再発防止と監
督責任 を厳正にせよと指示。浜田、不適切で遺憾だ、と陳謝。中曽根外相中韓に説明。
【くさい物には蓋では困る。中韓へ説明は良いが、しっかりと検証をすることを表明せよ。】
NO. 日付(nは夕刊)- 記事見出し----- 内容 ---【】内は筆者のコメント
6 '08/11/05-- 防衛相ら給与自主返納次官等減給や戒告--自発的な辞表提出は本
人が拒否。懲戒に必要 な事情聴取も拒否。
【不適切なら、正式な懲戒処分の手続きで、黒白を決すべき。】
7 '08/11/06 --退職前に「徹底抗戦」収拾急ぎ審理回避-- 自らの主張が懲戒処分に
該当するか、徹底的 に争う意向を伝えていた。そのため急ぎ定年扱いとした。
【それでよい。防衛省審理を省略して懲戒処分にしようとした。】
8 '08/11/06n --防衛相自主返納を、退職金。--定年退職は理解を 定年扱いが一番
早い処分で、約6千万円の退 職金が支払われる。本人の自主返納の判断を待ちたい。他
にも応募者78人
【なんら返納する必要はない。なぜきちんと栄誉礼で退職させなかったのか疑問。】
9 '08/11/07-- 田母神問題、広がる波紋 参院委、11日招致-- 11/11に参考人招致
を行う。1995年の村山談 話と異なるため、政府は中韓への説明に追われた。
10 '08/11/08 --懸賞応募94人、新空幕長「信頼損ねた」と陳謝 --応募者は合計で94
人。外薗健一朗航空幕僚 長は、不適切な行動で国民の信頼をそこね、深くお詫びする。
【こいつも中国工作人に篭絡されているのか。】
NO. 日付(nは夕刊)- 記事見出し----- 内容 ---【】内は筆者のコメント
11 '08/11/11-- 懸賞論文、組織でまとめて応募 --小松基地第六航空団が組織として
まとめ、投稿 していた。APA側の便宜供与はない。
【組織の要素があっても問題はない。】
12 '08/11/11n --懸賞論文、課長に紹介 参考人質疑 関与否定-- なぜ懲戒手続きを
しなかったのか。長期化して 途中で終わるのを防ぐ。憲法は改正すべきだ。
【なぜ、論文の内容の議論がないのか。それが本質ではないか。】
13 '08/11/11n --全く間違っていない 改めて持論展開 --参院外交防衛委員会に参
考人招致され、持論 を展開した。いささかも間違っていると思わない。
【それでよし。】
14 '08/11/12 --田母神氏だけなのか心配-- どうしてこのような人物が航空自衛隊の
トップ になったのだろうか。
【こういう人物が居るからこそ、日本の空は守られるのだ。】
15 '08/11/12 --参考人質疑の内容-- 秦郁彦日大講師も寄稿している。こいつは一
寸 左ががって居る。
【なぜ批判論者の意見だけを掲載するのか。賛成意見も載せるべきである。】
NO. 日付(nは夕刊) -記事見出し----- 内容---【】内は筆者のコメント
16 '08/11/12 --文民統制に不安浮き彫り任命責任論くすぶる-- 11/11の参院外交防
【それでよし。文民統制を論ずる前に歴史の真偽を確認せよ。】
17 '08/11/13n --首相「極めて不適切」隊員教育見直し-- 11/13参院外交委、首相も、
防衛相も極めて不 適切、再発防止、再教育に万全を期すと述べる。
【この招致は魔女狩りと同じではないか。内容の適否が、どこかへ飛んでいる。】
18 '08/11/15 --空幕部長も後押し組織関与強まる-- 応募への組織的な関与の疑い
が一層強まって きた。
【教育とはもともと組織的関与である。こんな事を心配するよりも日本の空は大丈夫か。】
19 '08/11/20n --自衛隊幹部閉じた世界独自の養成システム-- 幕僚長人事に、両院
の承認へ 統合幕僚学校 のカリキュラム、「歴史観、国家観」日本の歴史の本質の理解
【将に自衛隊のリーダーには、この種の教育は必要である。種々の情報は必要だ。】