岡田監督に物申す。(8)

何はともあれ、日本の16強は、世界にとっても驚きであったようだ。

       

21イタリア国営放送 日本16強は「驚き」
[ 2010年06月25日 09:50 ]

 【W杯1次リーグE組 日本3―1デンマーク】日本がデンマークを下し、決勝ト

ーナメントに進んだことについて、国営イタリア放送は「驚き」と伝えた。

 日本の入るE組の中でオランダの決勝トーナメント進出は「予想されていた」と

したが、残り1チームについておおかたの予想はデンマークだったとした。 (共同)

【試合結果  E組順位表】

 http://www.sponichi.co.jp/soccer_worldcup/2010/schedule/group/e.html

http://www.sponichi.co.jp/soccer/flash/KFullFlash20100625050.html?feature=related

             

  
22世界がこんなに日本を賞賛したことが最近あったか <ゆるふわサッカー☆感戦記>
2010年6月25日(金)20:30  gooニュース

ドのつくサッカー素人がお送りする「ゆるふわ」なコラム、4回目はもちろん昨夜と

いうか今朝の、日本勝利についてです。日本のサッカーが新次元に進化した

の勝利。サッカーにとどまらず、日本人の活躍を世界の色々な人たちが手放し

で賞賛してくれるのが、そうめったにあることではないだけに、なんだかもう嬉し

くて
仕方がありません。(gooニュース 加藤祐子


○眠くなんかない

いかに嬉しかったか、いかに眠くなんかないやいだったか、ことさらに書く必要も

ありますまい。私個人の事情を申し上げれば、前日にイングランドが何とか次に

進めてヤレヤレと安堵したと思いきや、24日夜には「えええアズーリがああああ」

とイタリア敗退に呆然。つまり仮眠をとる間もなく25日未明の試合観戦になだれ

こんだわけです。おなじみTwitterBBCの実況ブログを眺めながらの観戦でした。

英語メディアに岡田監督の「ベスト4」発言を失笑されてから約1年。「日本はア

ジアの外でW杯本大会に勝ったことがない。おやまあ」と呆れられ、「岡田監督

は『ベスト4まで行ける』などと言うが、私としては日本語の漢字を使って丁寧に

『まあねえ』と答えたい」などと皮肉を浴びせられていたのが、14日のカメルーン

戦の直前。それから比べると、情勢は全く嘘のように変わっています。フランス

とイタリアがすでに敗退しているという、これまでのサッカー世界地図からは考え

られない状態で始まったデンマーク戦。それだけに、Twitter上でも色々な国の

人の見る目はおなじみの「日本? どうせ負けるよ」ではなく、「日本? もしかす

るんじゃない?」でした。そしてサッカー素人の私でも(直前までイタリアの敗戦ぶ

りを観ていただけに)、「この日本ならあの試合前半のイタリアに勝てる」と思っ

たほど、岡田ジャパンは開始直後から動きが良かった


前半17分で本田圭佑フリーキックを決めるや、BBCの実況ブログは「クリス

ティアーノ・ロナウド、どうだ見たか! 素晴らしい!」「日本はスロースタートだっ

たかもしれないが、完全にこの試合の主導権を握っているし、一次リーグ突破に

向けても完全に主導権を握ってる。ちなみに日本、本田圭佑が得点した5試合

は全て勝ってる」と早くも日本勝利を予想。大会前はまるで考えられなかったこと

です。開始30分に、また本田で来ると予想していたデンマークの裏をかいて、

遠藤保仁フリーキックを決めると、「(本田のとは違い)今度はもっと伝統的なス

トライクだ。右足からカーブして壁を回ってコーナーに入った。シンプルだ」と。


続く日本の猛攻には「日本が敵陣に入るたび、何かやらかしそうに見える。デン

マークはぼろぼろだ。デンマークにとって何かが、しかもすぐに変わらないとダメ

だが、この様子では日本はベスト16に向かって邁進している」と。


そしてハーフタイム前にこのBBC実況ブログに寄せられた(日本人ではない)

Twitterユーザからのツイートは、「日本は、新しいブラジルだ!」と。すごい……。


さらに後半が始まると「ジブラルタルのバーにいる」という匿名読者が「日本は、

アルゼンチンを除くどのチームより上手に見えるじゃないか! ワールドカップで

何ていう目立ち方だ。このチームの大勢を、来年の欧州で観ることになるんだろ

う」と、日本選手が次々と欧州のクラブチームに移籍するだろうと予測しています。


○なんて嬉しい、誇らしい

そして後半42分。BBC実況担当のサム・シェリンガム記者は「デンマーク・ファン

の皆さんには警告しておいた通りだ。この試合を動かしているのは、MF本田圭

佑だ。本田はデンマークのペナルティ・エリアまで踊るように入りこんでから、利

己的なところはまるでなく、交代出場の岡崎慎司にボールを譲った」と。本田は

「ゲームメーカー」で、かつ「unselfish(利己的でない、自己中心的でない)」だ

と。思うのですがこれって、イギリス人がサッカー選手に(さらにはチーム・プレイ

ヤー全般に、あるいは社会で生きる人間全てに)与えうる最大級の賛辞のひと

つなのではないかと思います。


シェリンガム記者は試合終了と共に「見事だ、日本は実に見事だった。ステキな

戦いぶりの勢いに乗って、第二ラウンドへ進む。パラグアイは、この調子の日本

を迎えるのはイヤだと思ってるはずだ」と締め。さらに試合後の戦評記事で、「ど

こからともなくいきなり現れた日本は、自信たっぷりに堂々と戦った。岡田武史

いるチームは過去6試合中5試合を落とし、ワールドカップでの12試合で9得点し

かしていないのに」と、驚きをこめて日本代表を評価しています。


本田のフリーキック
は「クリスティアーノ・ロナウドを彷彿とさせるスタイルで」と

形容し、続く遠藤のフリーキックには「exquisite(絶妙な、卓越した、魅惑的な、

洗練された、美しい)」という素晴らしい形容詞がつきました。さらに、「日本のス

トライクは正確かつ精緻で、なにかと評判の悪いジャブラニ・ボールの扱いに苦

しんできたほかの選手たちはまるで立場がない」とまで(Jリーグの公式球なの

で日本代表は慣れているんだと、後述の英ガーディアン紙は指摘。やはり後述

の英サン紙は「日本はジャブラニが大好きだ」とまで)。


BBCラジオのキャスターも、「日本代表は経験豊かなチームだ。チームとしてたく

さんの試合を共にしているし、自分たちが何をすべきか分かってる。タフな対戦

相手だ」と。うわー。これって本当に、日本代表に与えられている評価なのか、

自分のどこかをつねりたくなります。大会開始前まではこんな賞賛、考えられ

なかったです


日本人が(これまでそんなに得意と思われていなかった分野で)世界注視の前で

これだけ活躍し、特に親日派でもない世界各地の人からこれだけ高く評価される。

なんて嬉しい、誇らしいことでしょうか。

(続く)