尖閣諸島問題その2(44)

ところで先の論評では琉球大学国際関係学部林泉忠准教授となっていたが、今回の

同じく2010年10月の記事では単に香港出身の政治学者、林泉忠(りん・せんちゅう)氏、と

なっている。琉球大学といえば沖縄の大学であるが、くびにでもなったのか。琉球大学

日本の国立大学であり、法文学部・総合社会システム学科には政治・国際関係専攻過程

はあるが、現在の琉球大学のホームページには林泉忠准教授の名前はない。

 

 
<レコチャ広場>尖閣問題をめぐる“日中交戦”、中国が得たもの失ったもの
配信日時:2010年10月27日 13時12分

26日、香港出身の政治学者、林泉忠氏は、尖閣問題をめぐる日中の争いで、中国

際世論を敵に回す
という大きなミスを犯したと指摘した。写真は福建省晋江の母港に

戻った、海上保安庁の巡視船と衝突した中国漁船。
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2010年10月26日、香港出身の政治学者林泉忠(りん・せんちゅう)氏は「“中日

交戦”後、釣魚島は我々に近づいたのか、それとも遠のいたのか?」と題した記事を中国

のブログサイト・鳳凰博報に発表した。尖閣問題をめぐる日中の争いで、中国は国際世論

を敵に回す
という大きなミスを犯したと指摘している。以下はその概略。


尖閣諸島沖での衝突事件をきっかけに展開された日中の外交戦は、経済力を後ろ盾にし

た中国が日本を屈服させることに成功し、「見事な勝利」を手にしたかのように見える。

しかし、もともと「親中」だった民主党はすっかり米国寄りとなり、国際世論も中国の「金に

物言わせた横暴な手口」を大きく批判した。今回の事件は尖閣諸島を中国に近付けたの

ではなく、かえって遠ざけたように感じる。


事件の経緯とその後の双方の外交戦を振り返ると、主な問題点は(1)中国本土の船と海

保安庁の巡視船の衝突事件は今回が初めて、台湾や香港は過去にあった(2)日本が

初めて国内法を適用、だがそのリスクは考えていなかった(3)中国人船長の勾留期間が

長すぎた、早々に釈放していればこれほどの騒ぎには発展しなかった(4)中国が初めて

経済カードを切った―の4つに分けられるだろう。


今回の事件で中国は尖閣問題を世界中に知らしめ、日本側が言うような「領土問題は存在

しない」わけではないことをアピールすることができた。だが、それ以外に中国が何か得を

しただろうか。日本を領土問題に関する話し合いの席につかせることもできず、「保釣」

尖閣諸島の領有権を守る)活動家も誰ひとり尖閣諸島に上陸または近づくこともできな

かった。しかも、「親中」だった沖縄県からも抗議書が届く始末。


中国の国際社会における地位と影響力は今後ますます高まることが予想される。だが、一

連の中国の対応とそれに伴う国際世論の反発ぶりを考えると、中国は今後いかに上手

に経済カードを使いこなすか、また、周辺国や国際社会から認められ尊敬される大国

なれるかどうかが、新たな課題だといえるだろう。


トウ小平は中国がとるべき外交政策について、「能ある鷹は爪を隠す」と説いた。周辺国の

警戒心を最小限に抑えることは、中国の平和的台頭や国際社会に立派な大国のイメージ

を植え付けるために必要不可欠なこと。中国は自らの行動がもたらす得失を良く見極める

べき。主導権を握ることに成功すれば、尖閣問題を含むあらゆる紛争を有利に解決するこ

とができるのだから。(翻訳・編集/NN)

http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=46469

 
 

中国が、「平和的に台頭している」とか、そのイメージが「国際社会で立派である」とか、な

どは世界の誰もが思っていると自惚れているとしたら、それは大間違いである。誰もそん

な風には思っていない(筈だ)。もしも平和的に台頭している、と思われていると感じている

のなら、毎年2桁も増加している軍事費の説明がつく筈であるし、軍事費が2桁も増加させ

てはいない筈である。中国はれっきとした匪賊国家だったのである。


そして軍艦ではなく、軍艦のような漁業監視船を新たに就航させて、尖閣諸島海域へ進出

させてきている。ヘリ搭載の「中国魚政310」だ。日本は用心に用心を重ねる必要がある。

 
 

初任務地は尖閣諸島海域=ヘリ搭載の最新鋭漁業監視船が就役―中国
配信日時:2010年11月17日 12時25分

16日、広東省広州市で、中国の最新鋭漁業監視船「中国漁政310」が就役した。同日、最

初の任務として尖閣諸島海域に向かって出発した。写真は9月29日、「中国漁政310」の引

き渡し式典。
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2010年11月16日広東省広州市で、中国の最新鋭漁業監視船「中国漁政310」が就役

した。同日、最初の任務として尖閣諸島海域に向かって出発した。中国新聞網が伝えた。

同船は今年3月に進水したばかりの最新鋭漁業監視船。総トン数2580トン、全長108メー

トル、全幅14メートル。航続距離は6000カイリ。漁業監視船としては初めてヘリコプター

を搭載
。偵察活動などでのカバー範囲が格段に向上したという。


関係者によると、同船は南沙諸島など主権争いがある第一線での任務を担当することに

なるという。(翻訳・編集/KT)

http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=47109
(続く)