尖閣諸島問題その2(79)

しかし中国海軍尖閣諸島に上陸作戦を敢行してきたらどうなるのであろうか。人民解放

軍は既に、離島上陸作戦の立案を終え、その訓練も行っているのである。後は実行に移

すだけである。


人民解放軍の離島上陸作戦については、2012.8.23、NO.28の「
空・海から奇襲…中国

軍が離島上陸計画 領土交渉に圧力
」で紹介しているが、2012.10.19にはこの東シナ

海で中国海軍は、海洋局や漁業局と合同で、尖閣諸島沖海戦のための合同演習を実施

した。


いよいよ中国も本格始動だ。日本もうかうかしてはおられない。民主党政権は大丈夫か。

 
 
中国、日本の海保との衝突も想定し海軍演習
YOMIURI ONLINE 2012年10月19日(金)13:28

 【北京=大木聖馬】中国国営ラジオによると、中国海軍国家海洋局農業省漁業局

の艦船や航空機による合同演習19日午前東シナ海で始まった。

 演習の目的は「領土主権と海洋権益を有効に守る」こととされ、日本の尖閣諸島国有

化に対抗する狙いがあるとみられる。

 演習は「東シナ海での協力 2012」と名付けられ、計11隻の艦船、8機の航空機が参

加する。国家海洋局の監視船「海監」や農業省漁業局の「漁政」が他国の巡視船の妨害で

損傷し、船員に負傷者が出たとの想定で海軍の艦船や戦闘機などが支援、緊急救助する

訓練も行われる。日本の海上保安庁の巡視船との衝突を意識した内容となっている。

 国営テレビなどによると、演習には東シナ海を管轄する東海艦隊(司令部・浙江省寧波)

からミサイル護衛艦「徐州」と「舟山」、病院船「和平方舟」や戦闘機などが参加し、「この

数年間で最大規模」の合同演習だという。

http://news.goo.ne.jp/article/yomiuri/world/20121019-567-OYT1T00754.html

 
 
これに対して、日本も負けてはいなかった。早速日米合同で尖閣諸島を意識して「離島奪

還」訓練を企画した。早速、というよりも、これは毎年定期的に行われている「日米共同統

合演習」の一環であり、今年は4月ごろより立案・計画されていたものだ。

 
 
日米で離島奪還訓練 尖閣意識 来月、沖縄の無人島
2012年10月14日 朝刊
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今年9月、米海兵隊陸上自衛隊の合同で行われたグアムでの上陸訓練=陸上幕僚監部提供

 日米両政府が沖縄県の無人島で、自衛隊在日米軍による共同の離島奪還訓練を

十一月に実施する方向で最終調整に入ったことが分かった。複数の日米関係筋が十三

日、明らかにした。島しょ部の奪還を想定した日米共同訓練は国内の離島で初めて。両政

府は表向き、特定の地域を想定していないとの立場だが、沖縄県尖閣諸島を意識して

いるのは間違いない。尖閣国有化に対立姿勢を強めて領有権を主張する中国の反発

必至だ。

 訓練は、十一月五日から十六日まで予定している日米共同統合演習の一環。島しょ防

衛の中核を担う陸上自衛隊の西部方面普通科連隊(長崎県佐世保市相浦駐屯地)と、

在沖縄海兵隊の第三十一海兵遠征部隊(31MEU)が主体となる。他国軍に占拠された

島にボートやヘリコプターなどから着上陸し、敵部隊を制圧するシナリオとなる見通しだ。

 日米両政府は、日本が九月に尖閣を国有化する前の今春から奪還訓練を検討。両政

府では外交当局を中心に、中国との対立をさらに先鋭化させないよう公表しない形で実施

すべきだとの声が強く、調整を図っている。

 防衛省は、グアム島で九月に実施した同種の日米合同訓練より中国が強い反発を

示す可能性もあるとして、中国側の出方を慎重に見極めて対応していく方針だ。

 奪還訓練の場所は沖縄県渡名喜村(となきそん)の入砂島(いりすなじま)を予定して

いる。沖縄本島から約六十キロ西、中国からは約五百五十キロ東にある無人島で、面積

〇・二六平方キロの島全体が米空軍の射爆場。対地射撃や照明弾投下などの訓練に使

用されている。

 日米共同統合演習自衛隊と米軍が日本周辺有事を想定。日本各地の基地や周辺

空海域での兵員・物資輸送、指揮通信の実動演習と、指揮所での机上演習をほぼ一年ご

とに実施
してきた。十一月に予定しているのは実動演習で、自衛隊と米軍を合わせて

一万人規模の参加を見込んでいる。

 二〇一〇年末に策定した「新たな防衛計画大綱」は「島しょ部への攻撃に対する対

」を強化すると明記。防衛省自衛隊の増強に加え、一三年度予算の概算要求で水陸

両用車四両の取得費二十五億円を計上するなど装備の拡充も進めている。

http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2012101402000087.html

 
 
しかしながらもともと時期は11月を予定していたのであったが。そのうちに、・・・


2012年4月16日石原東京都知事
がワシントンで、突如?尖閣諸島の購入を発表した。

これも2010.9.7尖閣諸島中国漁船衝突事件からの中国の対日侵攻作戦に対する危

機感からの、石原都知事の中国対抗策であった。しかも2012.8.15には中国共産党の政

府の手の平に載せられていた香港の活動家の、尖閣上陸までも許してしまったのであ

る(2012.9.11,NO.41~参照のこと)。


そして東京都尖閣諸島寄付金は、2012.10.26現在、10万3千余件で、14億7千8百万余

円にまでとなっている。
http://www.chijihon.metro.tokyo.jp/senkaku_kifu.htm


しかしながら埼玉県在住の地権者の栗原家は、国と石原都知事とを天秤に掛け?、売却

価格を吊りに吊り上げて、20億5千万円と言う超高額で、尖閣諸島3島(魚釣島、北小島、

南小島)を野田佳彦(総理大臣)に売りつけたのであった。2012年9月11日のことで

あった。
(この件は、当ブログ・2012.9.20,21,24のNO.48~50を参照のこと。)

(続く)