Ghosn,Gone with the Money(11)

まあ日産の国内向け車両の品質はISO的には保証されていない、と言う事なのか。

 

ちなみにトヨタは、ISO9001の認証などは取得していない。どうも国際認証など取得しなくても、品質の保証にはそれなりの自負をもっているからだという。

 

と言ってもトヨタとしても、20102に米国の下院と上院の各種委員会の公聴会に召喚されて、リコール隠しがあったのではないかと、つるし上げを食っているので、それほど大きなことは言えない口だ。この場合、真の狙いは、トヨタの電子制御スロットルシステムの中身を手に入れるためだとも、言われているが、事の起こりは、20098月にサンディエゴでレクサスES350が暴走事故を起こして、一家4人が死亡した事故であった。

 

後でわかったことではあるが、販売店から代車として提供されたレクサスES350に、他車種のフロアーマットが敷かれており、それがアクセルぺダルに引っかかり戻らなくなり、暴走したと言う事だった。

 

しかしこの結果電子制御スロットルシステムの不具合が疑われ、トヨタは袋叩きにあった訳だが、NASANAS米国科学アカデミーまで動員して調査したが、どこにも欠陥は見つからなかった。しかしトヨタはリコールを遅らせたというようなことで、莫大な制裁金を支払わされたうえに、システムの中身を知られてしまったことになる。

 

まあ少し気になることは、この運転手は何故ギアをニュートラルにしなかったのか、大いに疑問があると言う事。走行中にEGを切るには、3秒ほどIG.スイッチを押し続けなければならないらしいが、EGを切れなくても、トルコンのハンドルをニュッートラルには出来た筈だ。

 

この件については、小生のブログ「番外編・プリウス急加速問題(1)~」(2010.03.16~)を参照願う。尚この時には別のもう一つ他のブログも一緒に投稿しているので、画面をスクロールさせて、そのあとにこのプリウスのブログは出てくるので、そのつもりで見てほしい。

 

さて、次は、第二回目の排ガス検査に関する不正の話にに移ろう。

 

 

第二回目

2018.12.14の当ブログのNO.4で紹介した2018.7.9発表日産の国内5工場での排ガス測定値改ざん問題である。この時には、実はスバルにも測定値の改ざんが起こっている。

 

この時はこの改ざんを受けて、国交省が自動車各社に調査を求めていた。その結果1か月後に、マツダ、スズキ、ヤマハの3社で不適切対応が見つかっている。

 

 

乗用車8社の半数に波及 排ガス燃費検査問題

2018/8/9 14:23
日本経済新聞 電子版

 マツダスズキヤマハ発動機の3社が新車の出荷前の品質管理検査でルールを逸脱する不適切な対応をしていたことが9日明らかになった。昨秋に発覚した日産自動車の無資格者による検査不正以降、完成検査を巡る問題が芋づる式に表面化している。一連の完成検査問題は乗用車8社のうち半数の4社に及び、日本のものづくりの信頼が傷つきかねない。

VTR

「検査が工場任せになっていたことは反省すべき点」「規律が緩んでいた」。スズキの鈴木俊宏社長は9日、東京都内で記者会見し、排ガス検査などの不適切行為の理由を説明した。「顧客や取引先に多大な迷惑を掛け、心からおわびする」と陳謝し、再発防止に取り組む考えを強調した。

 スズキは2012年6月以降に生産した四輪車の6401台で無効な測定値を有効にしていた。抜き取りデータが残る1万2819台の約半数にあたる。ローラーの付いた装置上で走行させて排ガスを測る際、速度や測定時間が決められた範囲を逸脱していた。データの書き換えは無かったとしている。

 これに先立ち国交省は同日、スズキのほかマツダヤマハ発で不適切な検査があったと発表した。マツダでは1411月以降の四輪車の72台、ヤマハ発は16年1月以降の二輪車の7台で不適切な対応が判明した。

 一連の完成検査問題は大きく3度に分けて明らかになっている。17年秋以降、日産SUBA(スバル)で無資格者が検査をしていた問題が発覚した。この延長線上で両社が今春以降に明らかにしたのが燃費・排ガスの成分量を書き換える不正だ。国の保安基準より厳しく定める社内基準を満たしていなかったため、書き換えが常態化していたもようだ。

 書き換え不正を受けて国が7月に求めた調査で、マツダ、スズキ、ヤマハ発の3社でも測定の条件が守られていないケースがあることが新たに分かった。トヨタ自動車ホンダ三菱自動車ダイハツ工業では完成検査不正は見つからなかった。日本の乗用車8社のうち4社に問題が及ぶ事態となった。

 スバルでは吉永泰之社長(当時)が6月の株主総会後に代表権と最高経営責任者(CEO)の職を返上している。3社は書き換えが無かったことを勘案して経営責任を検討するとみられる。

 完成検査とは別に、16年には三菱自とスズキで開発時の燃費データ測定で国の規定に沿わない試験を行っていたことが発覚している。完成検査問題はこれに比べると「世の中を欺くような話ではない」(ナカニ自動車産業リサーチの中西孝樹アナリスト)。

 ただ16年以降、品質にかかわりかねない問題が頻発しているようにユーザーの目には映る。傷ついたブランド力を取り戻すためには、法令やルールを守る意識を徹底させ、再発が起こりえない仕組みを構築することが欠かせない。

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO33990680Z00C18A8000000/?n_cid=NMAIL006

 

 

 

ここに「完成検査問題は大きく3度に分けて明らかになっている。」と記されている。

 

1度めは、日産(とスバル)の無資格者による完成検査問題である。スバルも無資格者が新車点検を実施していたのである。次のニュースを参照のこと。

 

 

 

全車種25万台リコールへ 社長が陳謝

会員限定有料記事 毎日新聞201710271724(最終更新 10272333)

 

 

無資格者が新車検査をしていた問題で記者会見するSUBARU(スバル)の吉永泰之社長=東京都渋谷区で2017年10月27日午後5時13分、渡部直樹撮影

吉永社長が記者会見で「群馬県太田市の2工場で」発表

 大手自動車メーカーのSUBARU(スバル)は27日、新車の出荷前に安全性を最終チェックする完成検査を無資格の従業員にさせていたと発表した。無資格者が検査に関わった12車種、約25万5000台のリコール(回収・無償修理)を近く実施する。無資格検査の発覚は日産自動車に続き2社目。日本の自動車メーカーの品質管理体制が問われる事態になっている。

 スバルによると、不正は30年以上、続いていたという。東京都内の本社で27日に記者会見した吉永泰之社…

https://mainichi.jp/articles/20171028/k00/00m/020/009000c


(続く)