日本のご皇室と英国王室(13)

若くしてと言うよりも幼くして、母を失い王室に対してかなりの疑問を持ち合わせていたヘンリー王子は、メーガン妃に対する誹謗中傷で、ヘンリー王子の体内で王室に対する反感が沸騰してしまったものではないのかな。だからこそ結婚を機に、生まれ育った家を捨てたのであろう。

 

だからこそ全身全霊で王室の公務に従事すると言う気持ちは、それほど強くはなかったのではないのかな。

その解決策として、ヘンリー王子は「半公半民」の立場を提案したものと思われる。

 

王族としての特権は維持するものの、公務などの責任は都合の良い時だけ果たすと言う、極めて都合のよい考えを、ヘンリー王子は主張したものと思われる。これに対して英国内では、極めて都合のよい考え方だとして、2人の好感度は急降下したと言う。

 

 

ヘンリー王子は71%から55%、メーガン妃は55%から38%と、いずれも大幅に下落し、今回の騒動を主導したとみられるメーガン妃を「嫌い」と答えた人は、35%から49%に急増した(世論調査YouGov調べ)。
https://bungeishunju.com/n/ncc655724256d?creator_urlname=m_bungeishunju

このような状況から、エリザベス女王は、2020.1.13に緊急家族会議(ロイヤル・サミット)を開き、2020.1.18には「2020年春以降、ハリー王子とメーガン妃は公務から引退し、王室の称号(殿下・妃殿下)も使わない」との結論を下したのである。

 

この決定に対して、2020.1.19公の場に登場したヘンリー王子は沈痛な面持ちで「他に選択肢がなかった」心境を吐露したのである。

 

 極めて異例の決定が下された翌19日、公の場に登場したヘンリー王子は沈痛な面持ちで「他に選択肢がなかった」と心境を吐露した。

「私を長年よく知る皆さんは信じてくださるはずです。私が妻として選んだ女性が同じ価値観を共有していると。(中略)こうなってしまったのはとても悲しいです。妻と自分が公務から退くという決断は、軽いものではありませんでした」
https://bungeishunju.com/n/ncc655724256d?creator_urlname=m_bungeishunju

同じ価値観を共有している」とは、どんなことであろうか。何故ヘンリー王子はこんなことを強調して、メーガン妃を擁護しなければならなかったのか。

 

同じ価値観と言うものは、きっと王室に束縛されたくないと言う王室に対する考え方なのではないのか、と小生は思っている。

 

これに対して、英国民としては、大切に思って来た国の象徴、我が国の王室にはそのままであってほしいとの気持ちが強くあった筈だ。

 

この軋轢が、ヘンリー王子に対して重くのしかかってきたのではないのかな。

 

それにしても、ヘンリー王子は極めて多くのものを失ったことになる。

 

 

 

ヘンリー王子は「信じられないほど不幸」 メーガン妃との結婚で多くのものを“失った”と専門家

2020.10.24

著者:森 昌利

 王室伝記作家として数多くの著作を発表し、テレビ出演者としても活躍するヒューゴ・ヴィッカーズ氏。ノンフィクション作家としての受賞歴も持つ氏がこのほど、ヘンリー王子について「信じられないほど不幸に見える」とコメントした。マイナー女優だったメーガン妃が王子のハートを射止め、ハリウッドスター並みの“名声”を手にした一方で、王子は多くのものを“失った”とも指摘し、話題を呼んでいる。

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母の死に“無力”だった思いがメーガン妃に向かった?

 英大衆紙「デイリー・エクスプレス」が掲載した記事によると、王室伝記作家などとして知られる作家のヒューゴ・ヴィッカーズ氏がヘンリー王子の現状を憂いている。

 ヴィッカーズ氏は、ヘンリー王子はメーガン妃に魅了され、そしてメーガン妃は王子との結婚によって、マイナー女優からハリウッドのスーパースターに駆け上がったと指摘。これを紐解くと、「野心的な若い女性でありマイナー女優が彼(王子)を魅了した。それこそまさに、彼女がしたことである」と述べた。

 そしてメーガン妃に出会ったヘンリー王子は「非常にエキゾチックで華やかな妻を見つけたと思った」のではないかと推測。だが、「残念ながら今の彼は、彼の家族や友人、公務、軍隊、そして彼が知っていたすべてのものから離れて、カリフォルニアに住んでいる」と続け、メーガン妃との結婚による代償は、あまりに大きかったことを指摘した。

 さらに、そんな現在の王子を「信じられないほど不幸に見える」と表現。政治活動に夢中の姿を「彼女に端を発するナンセンスをすべて吐き出している」とし、「彼は自身がそれを信じていると思っているかもしれないが、実際は違う」と言い切った。

 さらに王子の心境について、「メーガン(妃)が『みんなが私を狙っている』と言った時、ハリー(ヘンリー王子)は心の中で『幼すぎて母親を守れなかった』という思いを感じた」と推測。最愛の母・ダイアナ元妃を12歳で亡くした王子忸怩(じくじ)たる思いから、「メーガン妃の側に飛び付いた」としつつも、「だが、彼女(メーガン妃)はまったく被害者ではない」とも述べている。

(イギリス・森昌利/Masatoshi Mori

https://hint-pot.jp/archives/55061

 

 

 

王族から完全に離脱する訳であるから、「多くのものを失った」と言うことは当然の報いでもある。仕方がないことである。

 

それと言うのも、ヘンリーとメーガンにとっては、お互いに自立できると言う確信がもてたからであろう。アメリカでは、この手の物語(?)は、大いに受けるものなのである。

 

そのためにも、アメリカでは、物語を大袈裟にする必要があったのである。メーガンはそれを実行したのである。

 

長男のアーチ―君が、それは間違いであるが「人種差別」を理由に王子にしないと言う計画があると、間違った情報をメーガンはオプラ・ウィンフリーに(解っているのに)話したのである。

 

そして世間からの大いなる賛同を得ようとしたのであり、事実その通りとなったのでしょう。

 

イギリスでは、王・女王の嫡男の筋以外は孫までしか王室のメンバにならないという決まりがあるのである。

 

だから現状では、エリザベス女王の孫までだとするとヘンリー王子までである。これがエリザベス女王の息子のチャールズ皇太子が、エリザベス女王に代わって王となれば、息子のヘンリー王子のアーチ―君は孫となるため、王子に列せられることになる。

 

このことはメーガンとしても解っていたことであるが、これとは別にアーチ―君を王子にしない計画も現実には存在していた様だ。それは、王室のスリム化が現実問題として議論されていたのであるが、そのことを知りながらメーガンは「人種差別問題」にすり替えてしまったのである。英王室の改革事業の一つを潰したことになりはしないか、はなはだ疑問の残るものであろう。


(続く)