カーボンゼロ、クルマの未来はどうなる?(102)

CN(Carbon Neutral)にするためには燃料電池も重宝するものであるが、水素H2を直接燃やす燃料としてトラックを走らせる実証実験も始まっている。 これは国内初のことだそうだ。 

 

なんと言っても、燃料電池には不純物が混じらない純水素が必要となるが、燃料として燃やす水素では、それほどの純度は必要がないらしいから安上りなのでしょう。 

 

 

1度の充填で300km走行可能…水素燃料のみで走る国内初のトラックが実証走行 トナミ運輸等が開発 

富山テレビ  2023年6月27日 火曜 午後0:16

1度の充填で300km走行可能…水素燃料のみで走る国内初のトラックが実証走行 トナミ運輸等が開発© 富山テレビ      

 

カーボンニュートラル時代に向けた大型トラックの開発が注目される中、トナミ運輸などが共同開発している水素を燃料とするエンジンを搭載したトラックが実証走行に入ります。 

 

27日の出発式には、水素エンジントラックを開発しているトナミ運輸を始め、大学や企業などの研究グループの関係者が出席し、実証走行を行うトラックの試作車両がお披露目されました。 

 

水素エンジンを搭載したトラックは、1度の水素充填で二酸化炭素を一切出すことなく300キロ走行でき、従来のトラックと遜色のない出力性能を出すことが出来るとしています。 

 

水素エンジンのみを使用するトラックは国内初だそうで、タンクによって荷物を積むスペースが減るという課題をレイアウトの工夫で従来の7割を確保したとしています。 

 

実証走行では、トナミ運輸の県内運送で実際に使用し、経済性などを確認して早ければ2025年からの実用化に漕ぎつけたいとしています。 

 

https://www.fnn.jp/articles/-/548279 

 

このプロジェクトは、産学共同で2021年8月に、環境省の重量車両等脱炭素化実証事業として始まっている。 

 

事業主体は次の5社である。 

 

株式会社フラットフィールド 

東京都市大学 

トナミ運輸株式会社 

北酸株式会社 

株式会社早稲田大学アカデミックソリューション

 

中型トラック日野自動車レンジャー」で、 

 

水素エンジンは東京都市大学が開発 

車体は    フラットフィールドが手掛け 

水素燃料は  エネルギー商社の北酸が提供し 

富山水素エネルギー促進協議会の水素ステーションで注入する。 

 

早稲田大学アカデミック・・・」は、大学運営の支援教育や研究に関する支援、それに社会連携についての支援が業務だというので、この「水素燃料トラック」の運輸事業での発展性などの解析などを行っていたのでしょう。問い合わせ先が社会連携企画部」となっているので、間違いはないでしょう。 

 

日野レンジャーは「ダカール・ラリー」へも参戦しているので、名前ぐらいはご承知のことと思うが、ラリー使用のエンジンは特別仕様の筈だが、一般車両の「レンジャー」は2017年(?)に新開発された5.1Lの直列4気筒SOHC16バルブ・直噴ディーゼルエンジンを搭載している筈だ(各種タイプがある筈だが)。 

 

このディーゼルエンジンを水素を燃やすために各種の改造を施した物が、走行実証実験の「水素エンジントラック」に搭載されているのである。 

 

そして70MPaの高圧水素タンクを16本(水素40kg)キャビンと荷台の間に搭載し、おおよそ300kmの航続距離だという。 

 

(続く)