ALPS処理水放出と習近平の凋落(1)

福島第一原子力発電所には、1,2,3号機、4,5,6号機と言う6機の原子炉・原発原子力発電機)があり、東北地方太平洋沖地震(東北沖地震発生時には1,2,3号機は稼働中で、4,5,6号機は定期検査中で稼働していなかった。 

 

地震発生と同時に1-3号機の各原子炉は自動停止し、停電により外部電源を失ってしまったが、地下に設置されていた非常用Diesel発電機が起動し電気を供給した。 

 

しかしその50分後、14~15mの津波福島原発を襲い、地下に設置されていたディーゼル発電機は水没し故障停止した。更には、その他の電気設備や非常用バッテリーなどの多数の設備が損傷し、流されてしまった。 

 

そのため福島原発は、電源喪失という未曾有の事態に陥ってしまった。こうなると核燃料の冷却が不可能となり、原子炉は空焚き状態となり核燃料はその熱で溶けだしてしまうことになる。 

 

そのため、 

・核燃料収納皮膜管が溶融し 

・核燃料ペレットは原子炉圧力容器の底に溶け落ちる。 

 (炉心溶融メルトダウン 

・その後、溶融した燃料集合体(ペレット)の高熱で、圧力容器の底を溶かし 

 原子炉格納容器に漏れ出す。(メルトスルー 

 

その後メルトダウンの影響で、水素が大量に発生し原子炉建屋、タービン建屋の上部に貯まり、何らかの要因で水素爆発が起こり、施設か大きく損壊した。 

水素爆発は、1,3,4号機で発生し、2号機では起きていない。2号機では何らかの理由で水素は外部に逃げたものと思われる。停止中だった4号機は、3号機と配管が繋がっていたために、3号機からの水素が充満したものと思われる。 

 

水素は、高熱で蒸発した蒸気が燃料棒の被膜と反応して発生したものと推測されているが、はっきりとはしていない。 

 

2号機は他機よりも冷却装置が動き長く冷却が続いていたが、その装置も(3/11~) 3/14には停止している。そのため格納容器圧力は上昇を続け、容器にひび割れ等の損傷が生じたものと考えられて圧力が自然減少している。結果として放射性物質が外部に放出されたものと考えられている。 

 

このように1,2,3号機の原子炉はメルトダウンしたものの、その後原子炉に水を入れる取り組みが効果を示して、温度は徐々に低下し現在は安定状態となっているが、しかし冷却は今でも続いている。 

 

そのため、放射性物質を含んだ冷却水は貯まり続けているのである。 

 

この放射性物質を含んだ冷却水から放射性物質を除去する装置が、ALPS:  Advanced Liquid Processing System 核種除去装備と言われるものである。 

 

ALPSは、トリチウム以外の放射性物質は除去できるが、トリチウムは取り除くことが出来ない。トリチウムは水素の放射性同位体であり、水分子の一部となって存在しているため除去できないのである。世界のどの原子炉でも同じでセシウムストロンチウムヨウ素、コバルトなどの放射性核種は浄化処理するが、トリチウムは除去できていない。 

 

 

この「核種」と呼ばれているものは、原子の種類を意味しているようだが、原子は原子でもエネルギーを持っている原子(元素)を言うようだ。しかもそのエネルギーにも大小の程度があるようで、それでもって総称して核種と呼んでいるようだが、この程度の理解でよいものかどうかは自信がないので、どしどしと補足・訂正願う。 

 

念の為に原子・分子、元素とは何たるかを次に述べておくが、素人のたわごとなので、これも補足・訂正を歓迎する。 

 

 

物質は「分子」からでできている(構成されている)。 

 

例えば、水は水の分子で構成されているが、水の分子はH2Oと言うことはよく知られていることである。 

 

その水の分子は、水素と酸素と言う「元素」で構成されている。 

 

その水素や酸素という元素は、水素原子、酸素原子という「原子」で出来ているのである。 

 

その「原子」は、「原子核」と「電子」から構成されており、原子核の周りを電子がぐるぐると回っている、と説明されている。 

 

その「原子核」は「陽子」と「中性子」で構成されています。その「陽子」は+の電荷を帯びており、中性子には電荷がありません。「陽子」の数は1個とは限りません。陽子の数が変われば、異なる元素となります。 

 

同数の陽子でも中性子の数が異なる原子が存在しますが、これを同位体の元素と呼び、同じ種類として扱っています。 

 

原子番号とは、この陽子の数となります。電子は陽子と同じ数となり、安定的に引き合うことになります。 

 

原子核を回っている「電子」は、-の電荷を帯びており、そのため原子核と電子はお互いに引き合いながら電子が原子核の周りを回転しています。 

 

     中性子の数の異なる核がある-↓(同位体 

(陽子+中性子+電子】=原子⇒総称して元素(原子の種類)と呼ぶ。 

  原子核 

 

この元素・原子の種類のうち核の持つエネルギーの程度により区分けされた原子の種類を「核種」という、と説明されている様だ。 

 

分子=複数の原子の安定した結合体である。 

例えは水の分子=H2Oは、水素原子2個と酸素原子1個の結合体である。 

 

更には、 

原子番号=陽子数= 

質量数 =陽子数+中性子原子核の質量  

(続く)