ALPS処理水放出と習近平の凋落(2)

トリチウムについては、8/31採取の海水で10ベクレル/リットル(同上)で自主基準の1/150と大きく下回っている。 

 

 

世界保健機関(WHO)の飲料水基準は、1万ベクレル/リットル 

(1年間毎日2リットル飲んだ場合の被爆線量が0.13ミリシーベルト)だという。(https://synodos.jp/fukushima-report/22597/

 

 

・日本国の基準は、6万ベクレル/リットル 

 

・東電の自主基準は、1500ベクレル/リットル 

 

このように、トリチウムについても、自主基準の1500ベクレルを大幅に下回っている。 

さて、 

環境省のホームページから「ALPS処理水」に関する説明文を次に載せておくので、ご一読願う。 

 

 

「ALPS処理水」とは       ~汚染水の浄化処理~

 

 

ALPS処理水」とは、東京電力福島第一原子力発電所で発生した汚染水を核種除去設備ALPS:Advanced Liquid Processing System)等によりトリチウム以外の放射性物質を環境放出の際の規制基準を満たすまで繰り返し浄化処理した水のことです。
 

東京電力福島第一原子力発電所では、原子炉の内部に残る、溶けて固まった燃料(燃料デブリ)を冷却するために水をかけ続けていること、雨水や地下水が原子炉建屋内に流入することなどにより、高い濃度の放射性物質を含んだ汚染水が発生しています。
 

発生した汚染水に対しては、そのリスクを下げるために、いくつかの設備を使用して放射性物質を除去する浄化処理がおこなわれます。まず、汚染水は「サリー」や「キュリオン」という装置に通されて、セシウムストロンチウム浄化処理されます。次に、淡水化装置を経て淡水が分離され、その淡水は原子炉の冷却水として使用されます。濃縮された水は、ALPSによりトリチウム以外の62種類の放射性物質が規制基準を下回るまで浄化処理されます。ALPSでは、シウム、ストロンチウムヨウ素、コバルトなどの放射性核種を、薬液によって沈殿処理したり、活性炭・吸着材で吸着したりして、浄化処理することができます。繰り返しALPS処理することによりほとんどの放射性物質は取り除かれますが、水素の放射性同位体である「トリチウムは水分子の一部になって存在しているため、ALPS等の処理で取り除くことができません。
 

こうして処理された水は、東京電力福島第一原子力発電所内に設置されたタンクに貯蔵されています。しかし、過去に発生した浄化装置の不具合や、汚染水が周辺地域に与える影響を急ぎ低減させるための処理量を優先した浄化処理等が原因で、2022年1月時点で、タンクに貯蔵されている水の約7割には、トリチウム以外にも規制基準値以上の放射性物質が残っています。この約7割の水に対しては、環境放出の際の規制基準を満たす「ALPS処理水」とするために、再度ALPS又は逆浸透膜装置を使った浄化処理、つまり二次処理が行われます(関連ページ:下巻P14「タンクに保管されている水の処理方法」)。
 

本資料への収録日:2022年3月31日 

https://www.env.go.jp/chemi/rhm/r3kisoshiryo/r3kiso-06-03-05.html 

 

この絵にある様に、「燃料デブリ」(溶けだした核燃料)を冷却するために、建屋内へは常時冷却水を注入し続けている訳であるが、そのため放射能に汚染された冷却水が貯まり続けていることになる。一部は循環させているようであるが、放射能に汚染されているためむやみやたらに放出するわけにはいかないので、外部に貯蔵用のタンクにその汚染水をため込んでいるわけだ。 

 

ため込み続けているので、最近貯蔵するところがなくなってきているので、 

放射性物質を除去して(海水に)放出する必要が出てきたのである。

 

そのための主たる設備が、核種除去設備ALPS:Advanced Liquid Processing System)等である。設備等となっているので、諸々の設備があるのであろう。大変なことである。

 

そのALPSでは、トリチウム以外のすべての放射性物質(62種類)を規制基準値以下までに浄化処理し、更にはセシウムストロンチウムヨウ素、コバルトなどの放射性核種を、繰り返し除去処理をすることにより規制値以下にまで取り除いて処理することになっている。

 

この規制値以下という規制基準というものは、次のことを言うようだ。 

 

人が生まれてから70才になるまでに毎日2リットル飲み続けた場合、1年あたりの被ばく線量が1ミリシーベルトとなる濃度」というそうで、相当低い値だろうということぐらいしかわからない、素人にはチンプンカンプンな数字である(東京新聞、'23.10.6)。まあ、安心できる値、と言うことである。 

 

2回目の放出時の放射性物質の濃度は、0.25で規制値の1/4に留まっている(同上)。 

 

231102(2)ALPS処理水放出と習近平の凋落 

 

以上のように、東京電力2回目となる福島第一原子力発電所の処理水の放出を10/5に始めているが、放射性物質に関しても大幅に規制値以下の数値であり、「安全上問題はない」状態であった。

 

(続く)