ロシアのウクライナ侵攻(15)

ロシアはキーウ占領を諦めて、ドンバス地方マリウポリに戦力を集中したようだが、これではウクライナ東南部へ勢力を集中させた意味がないではないか。それだけウクライナが頑強に攻撃しているということであり、西側(NATO)のウクライナへの支援が効果を上げている、と言うことだ。

 

だからと言ってロシアがウクライナ侵攻を諦めてくれればよいのだが、ロシアとしても、と言うよりもプーチンとしては、そうはやすやすとウクライナ侵攻をあきらめることはなかろう。

 

諦めるとなれば、自分の地位が危うくなることを、プーチンはよくわかっているからである。

 

 

 

 

 

ロシア軍のドンバス制圧作戦、「勢いを失っている」と英国防省が分析…兵士士気も低下

2022/05/16 11:47

 15日、ウクライナ東部ハルキウで、奪還した村のそばにある森の中を進むウクライナ軍の兵士たち=AP

 

 

 【キーウ(キエフ)=上地洋実】英国防省は15日、ウクライナ東部ドンバス地方(ドネツク州、ルハンスク州)で軍事作戦を続けるロシア軍について「攻撃の勢いを失っている」との分析を明らかにした。露軍はドンバス地方の制圧に向けて各地で攻撃を続けているが、反撃するウクライナ軍と激しい攻防となっている。

 

 英国防省は15日に発表したドンバス地方に関する分析で、露軍は「過去1か月で大きな制圧地域の拡大に至らなかった」と指摘した。ウクライナ軍の抗戦に加えて、露軍兵士の士気低下も続いているとし、「現状では、今後30日間で前進の度合いを劇的に加速させそうにない」との見方を示した。

 

 米国がウクライナ軍に提供した榴弾(りゅうだん)砲の大部分が前線に投入されるなど、軍事支援が効果を発揮しているとみられる。ロイター通信によると、北大西洋条約機構NATO)のイェンス・ストルテンベルグ事務総長は15日、「ウクライナは戦争に勝つ可能性がある」と述べた。

 

 ただ、ウクライナ国営通信などによると、露軍は15日も東部各地で攻撃を続けた。ドネツク州の知事は15日夜、同州北部で民間人3人が死亡、13人が負傷したと発表した。

 

 南東部マリウポリのアゾフスタリ製鉄所でも露軍は制圧に向けた攻撃を継続しており、ウクライナ部隊が抗戦している。

 

 一方、ウクライナ側が求めている負傷者らの退避に向けた露側との交渉は進展が見えない。ウクライナ国防省の高官は15日、「プーチン(露大統領)が同意しない」と述べ、露側が拒否していると訴えた。

 

https://www.yomiuri.co.jp/world/20220516-OYT1T50088/

 

 

 

事ほど左様に、ロシア軍は勢いを失っているようだ。

 

中国までもが、ロシアを突き放しているようだ。中国までもと言うよりも、中国の元高官がそのように発言したとの情報が、ネット上を賑わしているということだ。

 

中国政府は、もともとロシアよりなので、この記事の拡散を真剣に防いでいるようで、この記事の削除に努めているという。

 

 

 

中国の元ウクライナ大使「ロシアが敗れるのは時間の問題」…ネット記事が相次ぎ削除

読売新聞    2022/05/12 18:39

 

天安門広場         

 

 【北京=田川理恵】米政府系放送局「ラジオ自由アジア(RFA)」によると、中国の元駐ウクライナ大使がロシアのウクライナ侵攻を巡り、「ロシアが敗れるのは時間の問題」と述べた。

 

 中国の政府系調査研究機関・中国社会科学院などが内部向けに開いたとみられるオンラインの討論会で、2005年11月~07年1月ウクライナ大使だった高玉生氏が発言したという。

 

 中国のネット上では、香港のフェニックステレビの記事を含め、高氏の発言記事が相次いで削除された。ロシア寄りの立場を取る中国政府と異なる意見が広がることを、習近平(シージンピン)政権が警戒しているとみられる。

 

 RFAによると、高氏はプーチン露大統領の下でロシアが復興することはありえない、との考えを示した上で、ソ連解体後の衰退が露軍戦力にも「重大な悪影響をもたらした」と指摘したという。

 

https://www.yomiuri.co.jp/world/20220512-OYT1T50234/

(続く)